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候補生前期実習終了により
3、少尉候補生で潜水艦配乗19名の初陣

 わがクラスにおいては実務実習(2ヶ月間)終了により前述のとおり期友19名が潜水隊付で初陣を飾ったことは既に述べた。彼らは実際には所謂「ノーマーク(無章・次の各学校の各種課程に入らない者をこのように呼んだ)であったが、6月1日に少尉に任官したところで再開される普通科潜水学生に予定されていた。しかし、その内2名(赤壁行郎と松田広和)が少尉に任官直後アリューシャンで戦死し、15名がこの普潜課程に進みマーク持ちとなる。

 (注) ▲印は戦死者を示し、その後に続く数字は、例えば097はクラスとして97番目の戦死者(下記の松薗正信を示し、『同期の桜海兵第七十一期』の頁218の上覧ノートに示してあるので、詳細にその戦没状況を知りたい方は本分を読まれたい。

配属潜水隊 期友氏名 卒業時 乗艦 赴任、着任状況 その後の戦歴
第1潜水隊 松薗正信 伊勢 伊20潜 トラック島で乗艦
アリューシャン方面作戦に参加
ドイツ派遣伊52潜で
▲097
赤壁行郎 武蔵 伊24潜▲ キスカ撤収作戦中に伊24潜で▲007
細谷孝至 扶桑 伊26潜 タスマニア方面作戦
普潜学生に
中島千弘 武蔵 伊25潜 普潜学生後▲034
第7潜水隊 松田広和 山城 伊7潜▲ キスカ島輸送時伊7潜で▲008
鈴木好和 長門 伊7潜
伊2潜
普潜学生に
前田冬樹 扶桑 伊5潜
井上誠一 山城 伊6潜 戦艦伊勢に
第11潜水隊 養田秀穂 長門 伊176潜 横須賀で着任
アリューシャン作戦
普潜学生後▲074
滝沢三郎 伊勢 伊175潜 普潜学生に
戦後、東洋紡社長
池田嘉夫 山城 伊?潜 空母千代田で▲146
第12駆逐隊 平尾淑人 伊勢 伊169潜 普潜学生後▲019
小川義尚 山城 伊171潜 普潜学生後▲328
第14潜水隊 内山英一 扶桑 伊27潜 ペナン潜水艦基地で乗艦
ペルシャ湾海で作戦
普潜学生後▲041
仁平輝雄 日向 伊27潜 普潜学生に
第15潜水隊 久良知滋 扶桑 伊32潜 トラック基地で乗艦 普潜学生に
柏屋憲治 山城 伊36潜 普潜学生後▲297
第30潜水隊 河野幸生 長門 伊?潜 普潜学生後▲020
重本 剛 伊勢 伊?潜 普潜学生後▲099